「魔女が愛した王子」トレイシー・マクニッシュ
魔女が愛した王子(トレイシー・マクニッシュ)
★★★★
父親からは召使同然にこき使われ、村人には魔女といって忌み嫌われるオルウィンは、崩れかけた古城でつらい毎日を送っていた。ある日、解剖学者の父親のもとに運びこまれてきた男性の遺体を見て、その美しい姿から目が離せなくなる。実際には意識を失っているだけの男性を連れてオルウィンは古城を逃げ出し、目覚めぬ彼を“わたしの王子さま”と呼んだ。オルウィンのくちづけで目を覚ました王子は彼女を自分の城へと連れていき、ふたりはいつまでも幸せに暮らす―そんなおとぎ話のような空想をしていた彼女の前で、美しい男性は目覚めて…。
死体に恋してしまったヒロインが、自我に目覚めていくサスペンス風ロマン。
解剖学が盛んだった当時の西洋を知ることができる。
個性的なキャラが多く、物語もまとまっていて読みやすかった。
個性的な作品なので、普通の設定に飽きた方におすすめ。